「本当に可愛いよ」



九折くんのまっすぐな言葉と視線が、私の頬をぼっ、と火照らせる。



「いやっ……私なんてぜんぜんっ…!」

「そりゃあ男子から人気があるわけだよなぁ」



両手で顔をパタパタ仰ぎながら、「そんなことないよっ」と背を向けた。



「おいおい昴〜、さりげなく漆島を口説いてんじゃねぇよ」

「いや別にっ!口説いてるわけじゃねぇよ!?」

「あーっ、九折ってもしかして満瑠ちゃんのこと好きなんでしょ〜!」

「いやいや……」

「昴、顔が真っ赤になってんぞ!」



ここちゃんと林田くんに、ヒューヒュー、なんてからかわれ。

九折くんと目を合わせては、熱のあがった顔をうつ向けた。