「わかったよ。じゃあせめて、友達でいてくれる?」 「友達……?私と…?」 男の子とは、一切の関わりあいを持ちたくないのが本音だけど。 『友達になろう』だなんて、いじめられっ子だった私には聞きなれない言葉であって。 「うん、いいよ」 ただ単純に嬉しかった。 にこっ、と笑顔を返すと九折くんも明るく笑い返してくれた。 誰もいない図書室で九折くんとたくさん話して、図書室を出るころには気まずさなんてものはなくなっていた。