『みちる愛してる』を書いた本人は、奈央ちゃんがプリクラを切り分けている間にふらっといなくなっていた。



「あれ……響くんと結崎くんがいない?」

「あぁ、どうせまたホッケーやってるんでしょ」



ほんっと自由だなぁ、あの2人。



「んもーっ、響くん!なんですか、このラクガキは!」



奈央ちゃんが言っていたとおり、響くんと結崎くんはエアホッケーに白熱していた。

バシン、と肩を叩くと響くんが振り返って私を見た。



「どうだった?俺の愛の告白は」

「どうだった、じゃないですっ!こんな恥ずかしいこと書かないでください!」

「えー、なんで?よくね?」

「誰かに見られたら嫌なんですっ!ねぇ、奈央ちゃん?奈央ちゃんからも何か言ってやってよ!」