「ま……待って」 いくら恋愛経験がないとはいえ。 早瀬くんが私にこれから何をしようとしているのか、それくらいのことはわかる。 「アイツのところに行くなら、今すぐお前の口を塞ぐからな」 「だ……だめっ」 「どっち?行くの?行かないの?」 「待ってってば……っ」 「昨日みたいな軽いキスじゃすまさねーよ?もうやめてっつっても、やめねーからな」 私の顎に添える手を離すことなく、微笑んだ早瀬くんはまるで悪魔だ。 泣きそうな顔をする私を見て笑う、悪魔のような人間だ…。 「い……行き…ません…」