先輩の彼女にしてもらいました

「え?ファングループのこと?少し前から一緒に見学しようって誘ってもらったんだよ、誤解って何?」

「だからさ、」

時田君が急に言いにくそうに眉根を寄せて口ごもる。

「あの女子達って軽いって思われててさ」

「は?みどり先輩たちはそんなんじゃないと思うよ」

よくは知らないけど、みどり先輩たちにさほど悪い印象はなかった。

大抵、私のことを、歓迎してくれる女子は少ないからすぐに受け入れてくれたのが嬉しかったのかも。

「だから、蒼井は知らないだけで、蒼井がさっきいたあの女子ファンのグループは、だれが誘っても簡単についてくるしチョロいって思われてんだよっ」

「チョロい?ってどういう意味?」

「あほ、そこまで俺に言わせんな」

時田君は顔をうっすら赤くして不機嫌そうに言った。

「でも、みどり先輩は優しいよ」