先輩の彼女にしてもらいました

そのまっすぐな瞳をまともに、直視できなくて、すぐに俯いた。

ううっ、私が今カノのはずなのに全然自信がないよ。

「蒼井、蒼井」

誰かに、ポンポンと肩をたたかれて斜め横を見ると、同じクラスの時田君がいてびっくりした。

「あれ、時田君いたの?」

「いたよ、ずっと。お前、さっきから俺が手ふったり、合図送っても全然気が付かないから、近くに来たのにそれでも眼中なしかよ」

時田君は、ちょっと拗ねたように文句を言う。

同中出身の彼は一番話しやすい唯一の男の子の友達だけど、バスケ部の見学の時にはあんまり会いたくなかった。

時田君は、身長は私よりも少し高いだけでバスケ部にしては小柄だ。