先輩の彼女にしてもらいました

ふと、視線を感じたような気がしてコートを見たら、珍しくつばさ先輩と目があった。

うそっ、先輩が私を見ていたんだろうか。

突然のことで、びっくりしたけれど、ぎこちなくだけど笑顔を作った。

だけど、すぐに視線をそらされてしまった。

練習中だし、仕方ないよね。

無理やりそう自分に言い聞かせてみたけれど、やっぱり悲しくて俯いてしまう。

胸に無数の棘が刺さったみたいに苦しい。

「どうした?蒼井、大丈夫?」

「・・・」

その時の私はどんな表情をしていたんだろう。時田くんが心配そうに覗きこんでくる。

「持つよ、ちょっと部室で休憩してきたら?」

時田くんに重い籠を手渡した。