「大丈夫か?苦しい?」

「ち、違うんです」

耳まで真っ赤になった彼女が、また抱きついてきたけど顔を見せてくれない。

「いつ息をしたらいいのかわからなくて。呼吸ができなくて我慢してたんです。こんなキス初めてだったから」

「ごっ、ごめんっ」

がっついてしまったのが、すげー恥ずかしい。だけど、恥ずかしいついでに、聞いてみる。

「あの時のキスって初めてだった?」

付き合うことになった日に初めて彼女とキスをした。あの時は彼女からしてくれたっけ。

もう随分前のことのように思えるけどまだ2ケ月も経ってないんだな。

「うん、つばさ先輩が初めてです」

「そっかー」