「ご、ごめんなさい。変なこと言って」
「あ、いやいいよ。いつでもおいでよ」
いつでもおいでよ、だって。我ながらキザなセリフだ。
「じゃあ、またね」
言って、クルッと踵を返して逃げるように教室へ、猛ダッシュした。
ガラガラ、バタン
ハアハアッ
3年2組の教室にたどりつき、ドアを閉めた。
まさか、追いかけてくるわけないけど、ドアにもたれて開かないように強く押さえていた。
「つばさー、どうしたの?大丈夫?顔色悪いよ。貧血?お腹いたいの?」
桜が一番に、俺を介抱しにくる。弱っている俺は、世話好きの桜の格好の餌食だ。
「いや、なんでもない、桜。岳はどこ?」
「岳いるよ、ほらあそこ」
見ると、岳は教室の一番後ろでバスケ部の連中と談笑している。



