この世界に存在し、ありあふれた物。それが魔力であり、それが具現化した物を“魔光石”と呼ぶ。


魔力とは、魔光石から溢れるエナジーを身体に取り込む事で、取り込んだ者自身のエナジーに転換できる特異性を持つ。そして魔力とは、一部の限られた女性しか取り込むことが出来ない。


魔力はこの世に11の属性がある。
光、闇、炎、水、雷、土、空、風、木、氷、金がその属性である。


女性は生まれ持ってこの11の内の一つの属性を有していると考えられている。そしてその生まれ持った魔力の強大さとが相重なり、魔女としての潜在的資格を初めて有することとなる。


そして魔女としての道を歩き始めた女性は、大概はヨーツンヘイム国立魔術教会で己の力と向き合い、真の魔女への道を歩む。


魔術教会は設立されて二千年の月日を経ているが、この世界の歴史では微々たる時にしか過ぎない。それが設立される以前では、素質のある者が独学で魔術を体得していた。


魔女としてのランクは、
“見習い”
に始まり免許皆伝を取れば
“練成魔女”
そして免許皆伝を取り、世界の魔光石の溢れる魔力を調整させる為に世界を旅し、世界に尽くす
“調律魔女”
それをまとめる上の存在に
“紋章魔女”
が居る。最後に、それらの称号魔女をまとめ挙げるのが魔女の頂点
“十天魔女”
である。


十天の魔女は代々“二つ名”を継いでおり、その名は属性ごとに異なる。
光の属性は“瞬光<シュンコウ>”
炎の属性は“焔業<エンゴウ>”
水の属性は“水晶<スイショウ>”
雷の属性は“紅雷<コウライ>”
土の属性は“滅土<メツド>”
空の属性は“璽空<ジクウ>”
木の属性は“森生<シンセイ>”
風の属性は“閃風<センプウ>”
氷の属性は“零氷<レイヒョウ>”
金の属性は“練金<レンキン>”


また、闇属性の魔女の二つ名は、世間では第一次魔導大戦以来“混沌”とされているが、真の二つ名は存在するとされている。


これは後に本編で語られるであろう。


その時までその名を伏せておく事にしよう。