改札をくぐれば、住宅街。いつもの景色。
違うのは、真美がいるのと、美少年を探していることだけ。

「あーあー、美少年ー! 出てこーい!」

「そんなんで名乗り出るやつはいないと思うけど」

あ。

「発見!」

「まじで!?」

おっ、食いついた。

「ほら!」

「おお、まごうことなき美少年だ…」

「でっしょー!!」

あ、昨日の気になるな、名前知ってたの。

「おいっ、美少年! じゃなくてー、じゃなくないけど、えー、瀧上さんっ!」