メツが瓦礫を降りて、さっさと歩き去ろうとしたので、俺は思わず呼び止めた。
「……何じゃ?」
「聞きたいこと、全然聞いてねぇんだけど」
「覚えとらんのじゃろ? 俺のこと」
サラッと風が吹いて、メツの茶髪がなびいた。
「そうだけど……」
「なら意味なか。俺は忙しいんじゃ」
「意味わかんねぇ。説明しろよ」
メツが振り向きざま、俺を冷たい目で睨み付けた。
何かを訴えかけているような、気がつけと言っているような。
「……何じゃ?」
「聞きたいこと、全然聞いてねぇんだけど」
「覚えとらんのじゃろ? 俺のこと」
サラッと風が吹いて、メツの茶髪がなびいた。
「そうだけど……」
「なら意味なか。俺は忙しいんじゃ」
「意味わかんねぇ。説明しろよ」
メツが振り向きざま、俺を冷たい目で睨み付けた。
何かを訴えかけているような、気がつけと言っているような。