「おぉ、やっぱカミサマは怖いねぇ」

「おいっ、人の話聞いてんのかよ!?」

少年は瓦礫に腰掛け、ぶらぶらと足を振った。
妙に大人びたその動作に、俺はわけもなく、気味の悪いものを覚える。

「俺の名前はメツじゃ。お前さんは?」

「……ヒヤだけど」

メツ、という名前に、これといった心当たりはない。というか、こいつがいったい何を言いたいのかも、結論として分からない。

「ほう。ヒヤね。覚えとくよ」

「あ、おい、待てよっ」