昴、何考えてんだろ。


からかうのもいい加減にしてほしい。


私には、裕和がいるんだから。


そんなことより、食べたいものを考えなきゃ。


おそばでしょ、イタリアンでしょ、魚も食べたいし、海も見たいし。


イタリアンって、焼そばにトマトソースがかかってて、安くてめっちゃおいしいの。


自分でも作ったりしたけど、やっぱ本場のを食べたいし。


そんなことを考えながらホテルの大浴場に入って、部屋に戻ったら速攻睡魔に襲われて、寝てしまった。


翌朝起きたらギリギリの時間だったけど、お風呂に入って目を覚まし、朝食会場へ向かった。


「メグ、おはよ。


こっち空いてるで」


「おはよ、昴」


「なんや、あんま眠れんかったんか?」


「ううん、逆に寝過ぎてボーッとしてる」


「そういや、目がはれとるな」


「えー、ちゃんと温熱パックしたんだけどな」


「ええやん、かわいいで」


「なんかさ、昴の誉め言葉って、気持ちがこもってないんだよねー」


「本音をそのまま伝えとるんやで、信じろや」


「はいはい、ありがと」


「メグやって、こもってへんやんか」


「私もごはん取ってこよーっと」