そうなんだよね。


10の位が変わると、なんか焦る気はする。


「そういえば、恵は須川さんとうまくいってんの?」


「うん、まあまあかな」


「ゴールデンウィークから会ってないの?」


「うん、会ってない」


「週末、会いに行けばいいじゃん」


「なんか、お互い予定が合わなくて」


嘘だ。


何度か、裕和から誘われた。


だけど、理由をつけて断った。


会えば、プロポーズの返事をしなきゃいけない。


「恵、もしかして、プロポーズの返事まだしてないなんてこと、ないよね?」


「えっと、その・・・まだしてない」


「えーっ!!!


あり得ない、だってもう7月だよ、なんで?」


「それは、その・・・」


「メグ、やっぱプロポーズされたんか」


「あっ昴、お疲れー」


「昴、どっから聞いてたの?」


「プロポーズの返事、あたりから」


・・・なんか、昴には知られたくなかったな。


「メグ、須川さん待たせすぎや。


男の決断、けっこう大変なんやで」


「わかってるけど」


「まあまあ、とにかく飲もうよ。


すいませーん、中生3つお願いしまーす!」