三浦と言うこの女は俺とルームシェアしてだいぶ長いという

部屋の私物やら雰囲気やらでそれなりに長く住んでいるのかとは思った


掃除や料理など家事は得意なようで色々と作ってくれる

なんだかこの味に懐かしさを感じた

”それは、先輩のお母さんに教えてもらったんですよ”

三浦は初めこそ色々と教えてくれたが俺が聞かない限り自分のことはあまり話さない


俺からしたら初対面でしかも嫌いな女で、どんな話を振ったらいいかも分からず徐々に会話も減っていったし、三浦も元々あまりしゃべらないようで静かだった

それに、話し方には問題はないがものの言い方がそれなりに冷たい

そのせいもあって会話がなかなか続かない

基本的になんでもそつなくこなすし、無表情なことが多く、笑っても張り付けたような笑顔だ


干渉されることもなく、部屋に籠りさえすればそれなりに過ごしやすくはあった


「怪我もだいぶ良くなってきたな…」

部屋に居てもすることはなく、記憶も戻る感じはしない


社会人と大学生のルームシェア
男女の謎のルームシェア

今は溜まりにたまった有給を使わせてもらっているが、お互いに独り暮らしの方が楽なんじゃないかと思う

女嫌いの俺がわざわざ女と住まないと何も出来ないくらい自分は何もできない奴だったのか

今の俺にはどうも理解ができなかった