昼休みには必ずどこかへと姿を消すキミ。


クラスでどんなに寝てたって、謎の存在感を放つキミはすごい大物だね。



でも、穏やかだよね。…なんていうか、透明?


キミの周りに流れてる時間って。



「秦野君さあ…」


「あんたって、カラアゲのにおいがする」



カラアゲ…の、におい…ですか。


お、おう…って感じですわ。



春から3ヶ月、ずっと隣にいたくせに。


やっと今日初めて話したくせに。


カラアゲのにおいがするね、なんて人の屁ほどどうでもいい情報をわざわざ。



うん。



…今日から寝不足と、命名しよう。