狭いと言っておきながら一人暮らしにしては広い部屋に住んでいました。 「あの、お粥とか作るね。キッチン借りて⋯⋯いい?」 「ああ。ありがとな」 お詫びとして作ってるんだからお礼なんて言わなくていいのに。 ずっと、私なんかにお礼を言ってくれるキミは私にとってすごく、不思議な存在でした。 「なんか不思議だよな。昨日まで俺たち喋ったことなかったんだよ」