その時、入口のドアが開き、客の来店を知らせるチャイムが安っぽく鳴った。
「東条……」
振り向けば、純花が、疲れ切った顔で立っていた。手にビニール傘が握っていたが、この大雨では使いものにならなかったらしい。水分を含んだ髪や衣服が肌にペトリと張り付いている。
濡れねずみの登場に、店主はあんぐりと口を開けてたまげていたが、東条はほっと息をついただけだった。それより、純花は家にはなんと言って出てきたのだろうか、クラスの文化祭の打ち上げでさえ、早い門限を理由に断ったと聞いたのに。と、どうでもいいことが思考回路をゆらりと流れていった。自分はなんやかんやで純花は来ると信じきっていたらしい。
浅ましくて嗤える。
「東条……」
振り向けば、純花が、疲れ切った顔で立っていた。手にビニール傘が握っていたが、この大雨では使いものにならなかったらしい。水分を含んだ髪や衣服が肌にペトリと張り付いている。
濡れねずみの登場に、店主はあんぐりと口を開けてたまげていたが、東条はほっと息をついただけだった。それより、純花は家にはなんと言って出てきたのだろうか、クラスの文化祭の打ち上げでさえ、早い門限を理由に断ったと聞いたのに。と、どうでもいいことが思考回路をゆらりと流れていった。自分はなんやかんやで純花は来ると信じきっていたらしい。
浅ましくて嗤える。


