常盤の娘

少しして、プリモ・ピアット(第一の皿)のパスタが二本目のワインとともにワゴンに乗ってやってきた。

東条はフォークの先でパスタを巻き取りながら口を開いた。
「日中、」
「ん?」
純花は手を止め、顔を上げる。
「常盤が映画を見ようと提案してきたとき、俺はてっきり常盤が恋愛物が見たいのかと思ったんだ」
「え、あ」
しくった。デートなんだから、雰囲気作りのために恋愛映画をセレクトすべきだったんだわ。分かりやすく顔を歪めた純花に、東条がすかさずフォローを入れる。