食前酒を楽しんでいるうちに前菜のサラダがテーブルに置かれた。。軽めの雑談を続けながら、二人はサラダを口に運んだ。
「常盤は今仕事は何してる?」
「大学を卒業してからずっと常盤グループの関連会社の事務。退屈よ」
「……へえ」
東条は納得いかないのか、間延びした返事をする。無理もない。東条の中の私は高校時代の女学生のままだ。当時の私は常盤の跡取りとして邁進していた。その頃の私のままなら、就職するにも質のいい経験を積もうと、何かとしがらみの多い常盤から飛び出していたはずだ。純花はへらっと笑って付け加えた。
「私は才能ないから」
兄やあなたみたく。その先は嫌味になりそうで。純花はグラスに残ったワインとともに呑み込んだ。
「常盤は今仕事は何してる?」
「大学を卒業してからずっと常盤グループの関連会社の事務。退屈よ」
「……へえ」
東条は納得いかないのか、間延びした返事をする。無理もない。東条の中の私は高校時代の女学生のままだ。当時の私は常盤の跡取りとして邁進していた。その頃の私のままなら、就職するにも質のいい経験を積もうと、何かとしがらみの多い常盤から飛び出していたはずだ。純花はへらっと笑って付け加えた。
「私は才能ないから」
兄やあなたみたく。その先は嫌味になりそうで。純花はグラスに残ったワインとともに呑み込んだ。


