睡蓮の話が途切れると、会話はなくなった。当たり前だ。なにしろぼけっと睡蓮を眺め続けてもう半時間になる。庭は広いんだから、もう少し散策しましょうよ。純花はそう声をかけようとして止めた。東条はなにか物思いに耽っている様子だった。花に興味のない男を連れまわしても仕方ないだろう。それに純花にも考えたいことがあった。純花は苔色に濁った水面を見つめた。底まで見通せない。