お店を出てエレベーターを待ちながら
改めて啓太を見上げて

「遅くまでお疲れさま」

当たり前のように繋がれていた手を口元に
持ってきてチュってしながら
にっこり笑う
うん、激甘で会社では見れない笑顔ね

「ありがとう 莉子も買い物お疲れさま」

「お店出てきちゃったけど
ごはんは食べてる?」

「ああ、大丈夫
チーフと打ち合わせがてらに食べてきてるから
そのまま莉子の家に送るよ」

「そっか、今週末だから
バタバタしてるところなのに、ありがとう」

「いいえ
はい、どうぞ」

ちょうど車のところまで着いてドアも
開けてくれちゃう
本当にね 口調はプライベートモードなのに
補佐感というかジェントル感とうか…うん
斉藤くんだしね

「ありがとう」




あ…そういえば…そろそろだった
なんか頭痛いなと思ってたし
胸が張るなと思ってたんだった

うん、ひとまず
頭痛薬飲むか

そして…がっかりしちゃうかな

トイレを出て、頭痛薬を手に取りながら
啓太に切り出すことにした

「啓太…あのね
変に煽っておいて、何ですが…
生理がきてしまいました…ごめんね」

ふっと笑って、薬を飲むのを待ってから
後ろから抱きしめられる