ん…なんかすごく幸せな夢をみた気がする
よく覚えてないけど…
身体も抱きしめられてるみたいに
ポカポカするし

あ…綺麗な寝顔だな斉藤くん
パチっと目が開いた
うわー思い出した思い出した

これ、走馬灯ってやつでしょ
生きてても見るんだね

そしてみたいにじゃなくて
抱きしめられてるし…

「お…おはよ 斉藤くん」

うわぁ、激甘空気と不穏な空気がマーブル
醸し出してるよ

「おはよう
よく眠れたようで」

「うん、お陰様で
啓太の体温気持ちよくて
よく眠れたわ」

お…激甘空気が優勢になったか
軽く眼を見開いて微笑んだ後に
唇が合わさっていたから間違いない

名残惜しそうに唇が離れて
頬にキスを受け
少し見つめられた後

「一度、家に戻ってから
会社に行くから、莉子はもう少し寝てて
後でまた」

「うん、ありがとう
また後で」

まあ、身体は疲れきって
まだ動けないけど
頭は冴えて眠れませんけどね