「そんなに片付いてないけど
適当にそこに座っててもらえるかな」

ペットボトルの水を手渡して
テーブルの上の仕事の資料をササッとまとめて
キッチンに立つと
隣に立っている斉藤くん

「ここは効率的に行きましょう」

にっこり笑って インゲンを洗ってスジを
取り始めた
効率的にという言葉に弱いわたしは
ついうなづいて鍋に火をかける

パンを切る 方や 野菜を洗う ちぎる 焼く
なんだこの連携
さすが斉藤くん どこにいても補佐が
抜かりないわね

「確かに効率的ね
斉藤くんのアシスト具合が」

きゅうりといんげんのディップに
味噌とマヨネーズ合わせてくるあたりが
なかなか私の好みを押さえている

「ええ、そろそろ完成ですね」

「ほんとに手抜き野菜尽くしの予定が
こんなにおしゃれになるとは…」

2人掛けのダイニングテーブルの席に着き
私は軽めの白ワイン、斉藤くんはノンアルコール
ビールで乾杯