「もうホント嫌になるー…」

「んー…確かに、それ疲れるね」


茉那は友達の話に耳を傾けながら、少し羨ましいと思っていた。


高校時代の友達二人と食事に出かけ、恋愛話に花を咲かせていた。


友達の彼氏の束縛が強すぎるという話になり、確かにスマホを見られたり浮気を疑われたり、重たい男なのは間違いなかった。


でも茉那には、それすら羨ましいと思ってしまう理由があった。


「茉那の彼氏は全然そういうの無さそうだよね」

「うん羨ましい~」

「いや…まぁないけど…」


茉那の暗い表情を、二人は見逃さなかった。


「え、…なんかあった?」

「いや…なさ過ぎて凹む」

「へ?」


茉那の彼氏の司は超インテリで、長身の眼鏡姿が様になる、しかもスポーツマンというハイスペック男子。

茉那の一目惚れだった。