「ダメっス」

扉を開けて、ミツたちを見た瞬間、ライは冷たくそう言った。

「どうして?」

「本当に敵じゃないのか、分かんないし」

「……疑ってるってことかよ?」

「そういうことっス」

「困った堕天使サマじゃ。なら、これを見な」

メツが肩をすくめ、手首をライに見せた。そこには、幾何学的な模様が描かれている。

「何スか? これ」

「裏切り者の称号……だね」

「上司サマの命令に逆らったから、この称号がついたんだぜ」

ライはしばらく考え込んでから、大きくため息をついた。

「アンタらに何言っても無駄だね。どうぞ」