「ねぇ、起きてよ」

越前の声に、レイはゆっくりと目を開けた。どうやら、輪廻転生は終わったようだ。

「おはよう、ライ」

「おはようって……呑気っスね。俺ら、エデンから追放されたんスよ?」

「転生は失敗したみたいだね。翼がある」

「……さしずめ、堕天使ってとこっスかね? まあいいけど」

ライは空を見上げた。その目に憎しみが灯っているのを見て、レイは苦笑する。

負けず嫌いなライのことだから、いつか仕返ししてやる、とでも思っているのだろう。