ガラッ

「あれ、先生いねぇじゃん!まぁいいや」


誰かが保健室を利用しに来たのか。

私もちゃんと休んだら教室に戻らなきゃな。


「あれ、誰かいんの?返事してー?しないなら探すけど!」


えっ?これは何か返事した方がいいのかな?

いや、寝てるフリしよ!うん!


そう決意した途端、ベットのカーテンを開け一つ一つ確認し、探し始めた。


「あ、ここだな」


バッ


私は目をつぶり演技をした。


「え、泣いてんの?大丈夫?」


ん?


私の目元に布が触れ、きっとこれは涙を拭かれたのだろうと状況を理解した。

それにしても私、泣いてたんだ。

気づかなかった。

「あれ?てかこの子カラオケにいた子?メガネしてないし寝顔だから気づかなかったー」


ん?あれ、この声って…柏木先輩?