「オイ!樹!!
お前は………考えてから発言しろ!!」

怒る俺の意味が分からないと言いたげに………

「だから、和君とちぃちゃんがこのまま付き合うなら……
俺とはぁちゃんも、応援するよ!って言ったの!
それで、ウチの………」

「ちょっと待て。
先ずは、俺と伊藤さんがいつ付き合った?」

「えっ??和君、まだ告白してなかったの??
びっくり!!」

いやいや………びっくりするのはこっちだ。

「それから………はぁちゃんって…………望月さんのことか???
どうしてここに、望月さんの名前が出てくる?
しかも………『はぁちゃん』って………」

「えっ??和君って……彼女に『さん付け』で呼ぶの??」

「はぁ??彼女???
お前…………生徒と付き合ってるのか???」

驚く俺に、『そんなに驚かなくても~』と………。

驚くだろう!

「別に、エッチなことをしてる訳じゃないし………
中学生より、清いお付き合いだよ。
それに、校則にも『教師と生徒が付き合ってはいけません』って
書いてないし…。問題ないよ!」って……。

いや…………問題だらけだ…………。

「それでね、和君とちぃちゃんが付き合うなら……このマンションは
バレやすいでしょう?一時避難だったらいいけど………
だから、ウチのマンションに引っ越さないかと思って。
お姉ちゃんが仕事で遅い時は、こっちで泊まったらいいでしょう?
ウチ、金持ちじゃない?
今使ってる部屋以外にも、なん部屋か使えるんだよね。
和君のマンションと違って、セキュリティもバッチリだから
安心して寝れるよ。
荷物や食料も、家から好きなものを持って来たら……食べやすいし。
それに、県外に行かなくても良いから………遠距離恋愛しなくて良いよ。
ねっ!!良い考えでしょう??」

樹の言うことは、色々間違ってるけど………

全体的に見ると………一番良いアイデアだと思う。

セキュリティもバッチリ。

近くに樹がいて………俺も様子が見えやすい。

保護者や生徒にも、バレにくい上に………荷物や食料も遠慮しない。

おまけに、大学の問題も解決する。

うん!良い!!