「やっと来た」
そのとき奥からジーンズとTシャツのラフな格好の洸が現れた。
制服姿しか見たことないから雰囲気がかなりちがう。
でも、それはいい意味であって、悔しいことに間違いなくかっこよくて。
「お前、ずっと外で行くか行かないか迷ってたのかよ?」
「ち、ちが...っ」
「フッ。上がれば?」
「おおおじゃまします...」
ニュールサンダルを脱いで、一歩足を踏み入れる。
ほんとに来てしまった。洸の家に。
わたしは信じられなかった。
「もしかして一人暮らしなの?」
奥に進む彼の背中に着いていきながら、頭に浮かんだ疑問を尋ねてみた。
だって、玄関に洸らしき靴しかなかったから。
「ああ。そうだけど?」
当たり前のように答える洸に、また度肝を抜かれる。
こんな広い家にひとりってこと!?
さ、さすが社長の息子だ...。



