さ、補習補習!! わたしはなんだか異様な雰囲気から切り替えたくて、目の前のプリントに向き合った。 「なあ晴香」 彼のわたしの名を呼ぶ声が、わたしの鼓膜を震わせて。 シャーペンを握りしめたわたしの手にーー 彼は自分の大きくて綺麗な手のひらを重ねてきた。 「俺が教えてやろうか?」 なんて、流れて安心していたはずの話題をひっくり返してくる。