「洸ー!今日は部活のあと焼き肉行くぞ!」
「はあ?胃もたれする」
「じじいか!!」
恥ずかしいからお礼は言わないが、俺は拓海に感謝している。
部活に入ったことで、俺は学校に通う意味ができた。
放課後と土曜日は基本バスケで部員とともに汗を流した。
クラスでも部活でも人気者の拓海に気に入られた俺は、自然とほかの男子とも話すようになった。
だんだん俺の存在価値を見いだせている気がした。
相変わらず勉強はしないしバスケ部に入ったことで自分で言うのもなんだが余計に女子から人気が出て、暇な日には誘ってきたヤツと遊んでいた俺だが、前よりは学校に通うのが楽しそうな俺を見て、紲はとても嬉しそうだった。



