アイスカフェラテが底につきるころ、早川くんは探るような瞳をして。
「...洸のこと、好きなんだよね?」
なんて尋ねてきた。
「............え!?」
「え、ちがうの?」
「あ、えっと、その...」
慌てるわたしを、あははっとおかしそうに笑う彼。
早川くんには、洸に遊ばれたところも見られたわけだし、恥ずかしい...。
「好きっていうか...憧れっていうか...。
わたし、ちょろいよね...早川くんが前言ってたとおり、ちょっかいかけられてドキドキして......。
わたしの好きなものわざわざ買ってきてくれたり、自分から勉強教えてくれたり優しくもしてくれるけど、そんなのみんなにしてることなのにね...」
わたしだけが特別なんて、そんなことあるわけないのに...。
洸のこと好きになったって、どうしようもないから...ただ憧れの存在として、とどめたい。
うつむくわたしに、早川くんは「顔あげて?」と優しく声をかけてくれて。
「真瀬は、ちゃんと自信持っていいと思う」
「え...?」
自信...?
自信なんて、そんなの持てるわけ...
「だって、洸はーー...」
このあと早川くんに言われた言葉に、わたしは思わず赤面してしまった。
明日は最終テストなのに、洸のことが頭いっぱいでなかなか寝付けなかった。



