いじわるな藍川くんの愛が足りない



「な、に...っ」


腕をつかまれてそのまま引っ張られる。


彼は学校から遠ざかるように歩き始めた。


「ちょ...と!ほんとになに!?」


今すぐ逃げたいのに、体が少しふらついて逃げる気力さえ起きない。


こんなやつに着いていったら...ろくでもないのに。


学校から歩いて2分。


彼はそこで立ちとまった。


目の前には藍色の屋根の一軒家。


「ここ、俺んち」


彼はそう言ってズボンのポケットから鍵を出して扉を開けた。


意味がわからない。


今がなんの時間かわかっているの?


そう思いながらも、頭の隅ではやっぱりこっちに引っ越してきたんだな、と思った。


見るからに新築だ。


今までは借家だったのだろうか。