彼はそんなわたしの顔をのぞきこんで。
「もう一度俺に好きって言ってみ?
今は機嫌いいから優しくフッてやるよ?」
「...ッ」
言葉にならなかった。
本物の悪魔、みたい。
なのに...
その整いすぎている顔をまぶしく感じてしまう自分が嫌すぎる...。
「...もうわたしに関わらないで...!」
そう言って彼から逃げるように距離をとったーー
くらっーーと急にめまいがして倒れそうになる。
「どした?」
彼に駆け寄られるけど、わたしはそんなの無視してさらに距離をとる。
「ただの貧血だから。放っといて」
心配なんてしてないくせに。
わたしは今女の子の日なのだ。
この期間は貧血気味になる。
鞄のなかに鉄分チョコがあるから、あとで食べよ...。
そう考えながらほうきを動かしていたら。
「ちょっと来いよ」
ほうきを取り上げられたと思ったら、彼はそれを塀にぽいっと立てかけた。



