いじわるな藍川くんの愛が足りない



終業式の日、わたしは学校を遅刻した。


担任には、“普通の授業より、式に遅刻するほうが悪いぞ!”なんて怒られた。


「詩織!わたしは詩織の勇気、すごいと思うよ!だって3ヶ月なにもしなかった詩織が、勇気出して告白したんだから!」


「......あっけなくフラれたけどね」


舞が元気付けてくれているというのに、わたしはそんな返答をしてしまう。


だけどわたしは、フラれたことよりも、自分が勢いだけで告白したことを、深く後悔しているんだ。


あんないきなり告白しなかったら、藍色の彼も、あんな言い方しなかったかもしれない。


「てゆか、その人も言い方ってもんがあるよね!もっと優しい言い方があると思わない!?」


「...一目惚れって、失礼なのかな」


たしかにわたしは、彼の名前さえも知らなかった。


相手の見た目だけで好きになった。


...それって、たしかによくよく考えたら失礼なことなのかも。


人は、見た目だけじゃなくて、中身も含めて好きになってもらいたい生き物かもしれない。