「…」
―ガラッ
私は立ち上がり
体育館へと入っていく。
体育館では男バスが
ゲームをしている。
でも私はそれに目もくれず
真っ直ぐに
ステージへと向かう。
―タンッ
少し高くなっている
ステージに登る。
一つひとつ1年生のカバンを
選び、自分の肩にかけていく。
2年生が最終的に残ったのは
13人…13人のカバンは
もうわかる。
それ以外のカバンを持つ。
1年生は18人ほどいる。
タオルなども全て持ち
もう一度体育館を出る。
―ガラッ
閉められていた
ドアを開けると
1年生がこちらを見る。
―ドサッ
雑にカバンを床に投げつける。
「帰ってね」
少し優しい口調で言う。
それと言ってもう
怒りもなかった。
それに…1年生も
泣いていたから…
―ガラッ
ドアを背にしてた
私は振り返る。
男バスの一人が
そこに立っていた。
「赤山、野山先生呼んでる」
「わかった…」
私は体育館へと入った。
「どうしたんだ?」
野山先生が私を見つめ問う。
体育館にはバッシュの音が
響き渡っている。
