恋の短編集

「あ、もしもし。
はい。はい。・・・・」

先生は携帯を耳にあて
口パクで「すまん」と言って
私のそばから離れて言ってしまった。

あともう少しで言えたのに。
言えば先生のこと吹っ切れると思ったのに。

どうして、いつもタイミングが悪いんだろう。

こんな自分が憎くて嫌いだ…

私がもっと綺麗で、笑顔が可愛くて
先生の隣にいてもおかしくない人だったら
先生が好きなのは私だったのかな。

(まだ、明日がある。
明日、伝えよう。
先生が好きだってことを。