恋の短編集

「そ、そうですよ!
何か悪いですか?」

「別に。わかんないことあったら
俺にも聞けよ?」

「じゃあ聞きます。
先生はす、好きな人っているんですか?」

この時、こんなこと聞かなきゃ良かったのに。
少しでも、少しでも、
先生のそばに居たくて聞いてしまった。

「あぁ。いるよ。」

「そ、それって…誰ですか?」

「えーとな。
綺麗で、寂しくないフリして寂しがり屋で
時々見せる笑顔が可愛い人だよ。」