道路が茶色と赤の葉に染まって、歩く度にカシャカシャと音を立てる。
この季節が来る度に
私はあなたを思い出す



「あ〜今日もかっこいいよ」

友達の さくらが
憧れの先輩を見つけては
目をハートにする

「私には分からないよ〜」
「見る目がないんだよーだ!」

というさくらの言葉に
私が ムスッとするとさくらが腕をつかんで

「星!いる!」

階段の下を指差す。
その向こうには
私が大好きな先輩がいた。



私は せい。
高校二年生。

ひとつ上に
かっこよくて憧れで
喋ったこともないのに追いかけてしまう
大好きな先輩がいた。
恋心じゃなく、憧れの気持ちだったと思う

あの頃までは______