「ねぇ、亜蘭聞いて。

わたしね、菊山先生が好きなの。

初恋なの。

わたし、先生が好き。」

亜蘭は黙った。

「いや、でも付き合っては無いんだよね?

なら、俺にもチャンスくらいちょうだい。」


そう言って亜蘭は

わたしの腕を掴んだ。

「俺、麗のこと」
「だめだよ。

言ったら…

終わっちゃう。」


わたしは目を合わせない。