先生、死ぬ前に私と恋して下さい



…もぅ、先生っ。

「菊山くん大好きっ!」

わたしがそう言うと繋いだ手の力が強くなった。

「…不意打ち禁止。」

って言いながら照れる先生にわたしまで照れてしまった。

「ばーか。」

わたしたちはプラネタリウムのチケットを

手に、館内へ入った。


ーーー

「綺麗でしたねぇー!」

「んーっ、だな。」

…って先生、寝てましたよね?

「どーします?次。」

「どーしよっか。」

そのとき、遠くからだけど、子供の騒ぎ声が聞こえた。