「ごめん。嬉しいけど、応えらんねえや。ごめん、ありがとな。」

in 中庭
明は、絶賛覗き見中。

ん!?女の子からの告白(たぶん)を断っているのは、あの百武(ももたけ)じゃん!

「よっ!モテモテ百武!」

明が隠れていた草から飛び出すと、

「うおっ!!!」

百武は驚き呆れた顔をする。

「お前なー、人の告白盗み見るとか悪趣味だからな、やめとけ。」

「だってさー!気になるじゃん、結末!愛が生まれる瞬間を見たいじゃん!」

そうとは限らねーし、という百武の言葉を無視して続ける。

「やー、でもまさかね。うちの百武が告白されてるとは、思わないよねー。」

「いや、お前のじゃねーわ。つか、俺、今年入って3人目だぞ?初めてじゃないからな!」

その数は、モテてるのか、普通なのかピンと来ないが。(現在9月。文化祭準備中。)
へーん、ほーん、と納得している。
百武も隅には置けないなーなんて考えている。

「ん?百武彼女いないよね?そんな報告受けてないが?」

「いねーよ、てかそんな報告しない」

「だーよねい!百武君は年齢イコール彼女いない歴だもんね!安心安心。」

「お前もだろうが!」

「いや、あたしのことはいいんだ。いやしかし、なんで微妙にモテるのに彼女作んないの?好きな人いるならさー、その人にコロッと落としなよ!微妙にモテる百武君ならいけるっしょ!」

「おい、その微妙には余計だよ!」

つか、そんな簡単に落ちてくれねえよ、と頬を染めて呟く百武に、明は、ははーんと納得する。

「あ、あれだな?百武の好きな人ってのは、あれか!3年の先輩の、巨乳でロングで美人のあの人だな!」

いやーん、百武理想高すぎィ、なんて肩をバシン!と叩く。

「ってえな!」