「ごめん、ぼーっとしてた」
「ねぇ、真尋。最近そんなのばっかりじゃん大丈夫なの?」
「ありがと、心配してくれて。でも大丈夫だよ!めっちゃ元気だし」
どうかぎこちない笑顔で取り繕う私を見つけないで。
「そんな可愛い顔してもだめだよ」
「可愛くないよ。私たち邪魔だし帰ろっか」
この場から離れたい一心の私は里奈の裾を引っ張る。
「そうだね」
何故か頬を染めてる里奈は、
香耶と京ちゃんに向き直り、
「香耶の友達の里奈です。香耶のことよろしくお願いします。泣かせたら許しませんよ」
こんなかっこいい里奈は始めて見た。
「松井京介です。これからも大切にします。
香耶のことよろしくお願いします」
敬語で向き合う2人に吹き出してる香耶。
私は俯くしかなかった。
