教師を出て、学食までの道を歩いていると、
さっきの会話を思い出してしまう。
4人のうち、1人違う高校に行った京ちゃんは今頃、
照れたように笑いながら、香耶が作ったお弁当を食べているのだろうか。
友達にひやかされながら、香耶を想うのだろうか。
泣きたくなった。
自分がもう、京ちゃんの隣にはいられないことは分かっているのに。
彼が私を見ていてくれたのは、もう3年も前のことなのに…。
悲しかった。
彼の中の私が恋人から友達に変わったこと。
香耶に本音が言えなくなったこと。
泣いても、叫んでも、もう、戻れない。
