「高嶋財閥の社長令嬢なの…?」

「お願いだから、今まで通りに接して。
お願い。」

今まだわたしは色々な人に騙されてきたし、

わたしが社長令嬢だとわかった途端に接し方を変えて媚びを売ってくる子会社もいた。

だから、彗には変わってほしくない。

「わかってるよ。お前はお前だしな。」

…お前はお前だし…。嬉しい。

「ありがと…」

「違う、俺が言いたいのは、



何簡単に名前呼ばせてんの?



環って呼んでいいのは俺とお前の女友達だけだから。

明日言えよ、わたしのこと環って呼ぶなって。」