「司ー。俺まじで今幸せだわ。」

「あっそう。知らないけど。最近のロケばっかうるせぇなぁ。まだ付き合ってないんだろー?モタモタしてっと、とられっぞ。」

こいつは親友の百坂司(ももさかつかさ)で、小学生の頃から腐れ縁だ。
おちゃらけてるけれど、根は真面目で、俺の一番の親友だ。

「わぁってるよ。」

そう言って俺はスマホをみる。
さきほどきた環からのラインを見直す。

「「今日食材買って帰るから遅くなります」」

…新婚かっ!

「新婚かっ!」

心の声が漏れたかと思った。そう言ったのは司だった。こんなに俺ってわかりやすいやつだったっけ?

司いわく、「恋は人を狂わせる。」だそうだ。