一ヶ月近くあった夏休みもすっかり過ぎてしまって、今日は夏休み明け初の登校日だ。


夏の暑さはまだ引かなくて、じんわりと汗が滲む。


その暑さで目が覚めて、部屋の壁にかけた時計をちらっと見てみれば時計の針は7時30分を指していた。


一気に目が覚めて、勢いよくベットから飛び上がる。



そして、しばらくクローゼットの中に入れっぱなしだった制服を取り出し、急いで着替える。


全身鏡でチェックしながら、髪の毛をブラシで梳かして胸元まである髪を後ろで1つにまとめる。


鏡の前でくるっと一回転して後ろまで確かめたら、夏休み中に出された課題の入ったリュックサックを手に取った。


慌てて部屋を出て、2階から1階へ階段を使って降りて洗面台へと直行する。


手に冷たい水を少し溜めて、顔にかける。


タオルの入った棚からふかふかのタオルを1枚取り出して、その中に顔を埋めた。


タオルから顔を上げて、歯磨きを済まして。


洗面台からそのまま玄関の方に向かおうとすると、ダイニングルームの方から声がかかる。




「ご飯食べないの〜?」




お母さんのおっとりした声。

私はダイニングルームまで入っていって、壁にかかった時計を確認する。