数日後、私たちは社長の車に乗り込み、旅行へと出発した。

私が予約したのは毎年、お世話になってる海に近いリゾートホテル。予約がギリギリだった為、3泊が限界だったが充分だと思う。

ここからの眺めは最高で、ダイビングやシュノーケリングに適している。

ということで、いつもとは違う海を肌で感じてほしかったからなんだけど。

3泊の予定で組んでみた。

知り合って間もない男性の親子とこんな旅行してるなんてスッゴク不思議だけど。

でも、圭斗君には思いきり感じてほしかった。

私が家族から受けたたくさんの愛情分くらいの愛を。

社長の家の前で、私たちは散々揉めた。

理由は超くだらいないことで。

社長の横にどっちが座るかだった。

最終的に、私と圭斗君は二人で後ろに座ることにして、社長は一人、運転することになった。

「帰りは運転してもらうからな?」と社長に言われて、私ははーいと返事した。

圭斗君は長くなるであろう旅を楽しみにしているらしく、お菓子を食べながらはしゃいでいた。

荷物は最小限に抑えた。水着と着替えくらいにした。

サーフボードは荷物になるので置いていく。もしするならレンタルすればいいだけだから。

一時間位走ってSAに停まった。

トイレ休憩とランチをするために。

興奮気味の圭斗君を私と社長は並んで歩きながら後ろから見守った。

「二人ともー早く~」と圭斗君に呼ばれ、私たちは圭斗君の横を歩いた。

3人でSAの中に入った私たちは軽くランチした。

圭斗くんはホントに色々話してくれて、私たちはすでに意気投合している。